モデルハウスを見学して、その物件がそこそこ気にいり、その上営業マンの応対にも満足すると、客としては、「場合によっては契約しても良いのでは」、という風に次第に気持ちが契約に傾いてきます。
でもこれだけで行動に移すのは早計なのです。
ハウスメーカーは客をランク付けして評価する
モデルハウスに訪れた客の感触を掴んだハウスメーカーの営業マンは、その客がどのレベルの見込み客かを分析してランクをつけます。
つまり、Sランク、Aランク、Bランクという風に契約に持ち込める確率を測るのです。この場合Sランクが最も良い見込み客で予測成約率は80%ぐらい、次はAランクで60%程度、そして最後のBランクが30~40%の確率ではないでしょうか。
このランク付けにしたがって営業マンは成約のための様々な対策を立てるのです。でも客の方はハウスメーカー側のランク付けなど知るよしもありませんから自分なりに今後の方向を考えているのです。
この場合、モデルハウスと営業マンのどちらも気にいったとしても契約の決断を急いではいけません。
もしそんな態度を相手に見せると、てぐすね引いて待っていた営業マンの術中にまんまとはまってしまうのです。その結果高い住宅を買わされることになるのです。
ハウスメーカーのアンケートには注意しないといけない
モデルハウス見学時には担当の営業マンは何かと腰掛けることを進めます。それは客を座らせてじっくり話し込みたいからなのです。それに腰掛けてくれるとアンケートを書いてもらいやすくなります。
モデルハウスを見学した客にアンケートを書いてもらうと客についての様々な情報が一気に集まります。それにはつい先ほど見た住宅の感想も含まれますから、これ以上ホットな情報はありません。
ハウスメーカーにとってアンケートほど役だつ情報はないのです。それはアンケートに記入する内容が次のようになっているからです。
アンケートにはこんなことを記入する
アンケートに記入するのは建築時期・建築予算・家族構成・現住所・建築地住所・競合他社の有無などです。どうですか、これらすべてはハウスメーカーが喉から手が出るほど欲しがる情報ではないでしょうか。
でもこのアンケートを渡すときは気づいていなければいけないことがあります。つまりアンケートを渡した相手こそが、今後の担当営業マンになるということについてです。
ということはモデルハウスは気にいったとしても営業マンとの相性もチェックしなければいけないのです。何しろハウスメーカーの営業マンとの付き合いは契約から住宅の完成まで長い期間になるのです。
したがって少しでもミスマッチが感じられるような場合には契約を見送るか、他の営業マンに交代してもらうかが必要になります。