歴史と未来が交差する新たなまちづくりが、神奈川県横浜市・新綱島駅前で始動します!2026年度下期の開業を目指し、住友林業・東急・再生建築研究所の3社が手がける「(仮称)池谷家古民家周辺不動産活用プロジェクト」がいよいよ始まります。
このプロジェクトの中心には、安政4年(1857年)築の池谷家住宅主屋が据えられています。長年地域に親しまれてきたこの古民家が、現代的な再生を遂げ、新綱島のランドマークとしてよみがえります。
古民家×木造商業施設の融合がつくる“新しい横浜”
古民家を中心に据えた敷地には、2棟の純木造2階建て商業施設が新築されます。これらは、自然の温もりを感じる深い軒下や連続する木柱など、伝統建築の要素を取り入れた設計が特徴。古民家との調和を意識しながらも、現代の商業施設としての利便性も兼ね備えています。
注目すべきは、使用する木材の環境性能。「OneClickLCA」というソフトウェアを用いて、CO2排出量(エンボディドカーボン)と炭素固定量をしっかりと算定。環境に配慮した街づくりが進められます。
新綱島エリアの発展に寄与する新たな拠点
新綱島駅は2023年に開業したばかり。周辺では「新綱島スクエア」など複数の開発プロジェクトが進行中です。その中で、このプロジェクトは、古民家を活かしたユニークな空間づくりにより、他とは一線を画す存在感を放ちます。
建物の1階には、店舗前にベンチや商品を並べられる縁側のようなスペースも設けられ、内外の空間が自然につながる開放的な設計になっています。訪れた人々が自由に回遊しながら楽しめるよう、動線計画にも工夫がなされているのもポイントです。
歴史を守り、未来を育む「横浜市認定歴史的建造物」
この古民家は、2024年1月に「横浜市認定歴史的建造物」に認定され、同年11月には「特定景観形成歴史的建造物」に指定されました。これにより、建築基準法の一部適用除外が認められ、より自由な設計が可能に。
古民家の保存活用計画も進められており、飲食店や物販店、事務所などへの転用が計画されています。伝統的な意匠や真壁造りを残しつつ、耐震性能や設備面のアップデートが図られており、安心して使える空間に生まれ変わります。
このプロジェクトが目指すもの
- 歴史的資産の継承と価値の普及
- 地域住民の憩いの場の創出
- 来街者が楽しめる賑わいの形成
- 地域資源と調和した木造建築の魅力発信
これらを実現することで、“綱島らしさ”を未来に伝えるまちづくりが進められています。古き良きものと新しさが融合した空間は、地域住民にも、訪れる人にも、心地よい驚きと発見を提供してくれるはず。
開業は2026年度下期!今後の動きにも注目
現在、古民家の改修はすでに着工済で、2025年5月からは木造商業施設の新築工事も始まります。完成は2026年度下期を予定。今後の開発の進捗にますます注目が集まりそうですね。
日々変わりゆく街の風景の中で、地域の歴史を感じながら過ごせる場所ができることは、とても貴重です。ぜひ、開業後には足を運んで、木の温もりと歴史の記憶が融合する空間を体感してみてください。