結論から申し上げますと、頭金がなくても新築一戸建てを買うことは可能です。
以前は一定額の自己資金があることを住宅ローンを組む条件とする銀行が多かったのですが、最近はフルローンが組める銀行も少なくありません。
交渉次第で頭金なしで新築一戸建てを買うことは不可能ではありません。
ただし、新築一戸建てを頭金なしで購入することにはいろいろなリスクもあります。
そのリスクをよく考えたうえで購入する・しないを決めましょう。
頭金なしで新築一戸建てを買うリスク
頭金なしで新築一戸建てを購入する一番のリスクは、銀行からの融資条件が悪くなってしまうことです。
頭金を十分に用意できない場合、銀行が用意するキャンペーン金利などの有利な条件が適用されず、高い金利で借りなくてはならないことが多いです。
また、頭金を用意しないということはそれだけ融資額が増えるということでもあります。
融資額が増えればそれだけ返済しなければならない額が増えてしまいます。
たとえば、3000万円の物件を買う場合について考えてみましょう。
貸出条件は金利3%、元利均等返済とします。
仮にこの物件をフルローン・35年ローンで購入したとすると、返済総額は約4850万円となります。
一方、5年間かけて1000万円貯金して、2000万円だけ融資を受けて30年ローンで購入した場合、返済総額は約3036万円となります。
頭金が1000万円なので、合計支払額は約4036万円となります。頭金を作ったことによって、合計支払額を800万円以上圧縮することが出来ました。
逆に言えば頭金なしで購入すると、800万円も多く支払わなければならないことになるのです。
頭金なしで新築一戸建てを買うメリット
これまで頭金なしのリスクを論じてきましたが、もちろんメリットもあります。
最大のメリットは早く住宅を手に入れることが出来ることです。
たとえば先の例では、5年間かけて頭金を貯めたほうが総支払額は800万円も安くなりますが、その代わり頭金を貯める5年間は新築一戸建てを我慢しなければなりません。
800万円よりも5年間早く新築一戸建てに住めることの方に価値があると思うのならば、頭金なしで購入するのもいいでしょう。
そのほか、現金を手元に残せるのもメリットといえます。
現金があれば資産運よで資産を大きく増やすことも可能ですが、頭金として使ってしまうとそれができません。
まとめ
少なくともお金のことだけを考えれば、頭金なしでの新築一戸建て購入はリスクが大きくお勧めできません。
急いで物件が欲しい場合を除いては、頭金をしっかりとためてから購入したほうがいいでしょう。
頭金の目安は大体物件価格の2割程度といわれています。大変かとは思いますが、夢のマイホームのために頑張りましょう。